安茂里カーブ(犀川カーブ)にて
115系まとめ
ろくもん・しなの鉄道色・湘南色・初代新潟色 などが撮れました〜 pic.twitter.com/dowDf9SVB9— みずさん (@sqAR5wYhiaFxyui) 2018年8月11日
しなの鉄道は、北陸新幹線開通の際に、整備新幹線の並行在来線になるということでJRから経営分離された信越本線を引き継いで運営している長野県の第三セクター鉄道です。
1997年にJRから移管された軽井沢~篠ノ井間の「しなの鉄道線」と、2015年にJRから移管された長野~妙高高原間の「北しなの線」、2路線を運営しています。
AERAにしなの鉄道の記事があったのですが、内容に違和感を感じました。
”そうした中、V字回復しているローカル鉄道は、鉄道を「地方創生の要」と位置づけ乗客を増やしているという共通点もある。その一つが「しなの鉄道」。長野県の軽井沢から妙高高原までの102.4キロを走る、第三セクター。2015年度の年間乗客数は約1470万人と、10年度と比べ47%、14年度比では42%増やしている。”
出典:「コカ・コーラ列車」全色しなの鉄道で復活 ネットで意外な反響も (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)<https://dot.asahi.com/aera/2018072600036.html?page=1>-2018年8月13日閲覧
しなの鉄道がいろいろ頑張っているのは詳しくは知らなくても把握していたのですが、乗客が数が40%も増えたの??え、そんな爆発的に???いくらなんでも???むちゃくちゃ増えてるやん!!と、疑問が。
少し考えて、、、これ乗客数が増えたのは、2015年3月(平成26年度末)の北陸新幹線長野~金沢間開通後に移管された北しなの線の乗客がそのまま足されているんでは??と思ったのです。
なので、鉄道統計年報を調べてみました。
鉄道統計年報によると、しなの鉄道の輸送人員は
・平成27年(2015年)度:1470.8万人
・平成26年(2014年)度:1032.9万人
・平成25年(2013年)度:1037.4万人
・平成24年(2012年)度:1007.4万人
また、自己車両自線走行キロ年度末営業キロ(旅客)は、
・平成27年(2015年)度:102.4km
・平成26年(2014年)度:102.4km
・平成25年(2013年)度:65.1km
・平成24年(2012年)度:65.1km
平成23年度以前は、冊子媒体で市販されているため、国土交通省HPでは確認できません。
鉄道統計年報には、輸送人員も営業キロも路線別ではないため、全線の値と考えられます。北しなの線開業が平成26年度末であることから、平成26年度の102.4kmは北しなの線を含んだ営業キロとなります。つまり、平成25年度以前の65.1kmはしなの鉄道線のみの値です。
輸送人員の平成26年度1032.9万人は年度末に開通した北しなの線の輸送人員を含んでいるはずですが、値として支配的なのはしなの鉄道線の輸送人員ということになります。
そのため、前述の記事の2015年度の年間乗客数が2014年度比で42%増というのは、2014年度のほぼしなの鉄道線の乗客数と比べて、北しなの線の乗客数が加わった2015年度の乗客数を42%も増えたと言っていることになってしまいます。やっぱり、北しなの線の乗客数が足されていたようです。
つまり、ここで述べられている乗客数増の値と、乗客を増やしている・V字回復している・復活している というようなことはなんら関係がないのです。
あくまで、しなの鉄道線の乗客数に絞って2015年度の乗客数を出していただけたらよくわかったのですが、全線の乗客数で比べてしまったのは、記者のミスだと思います。
■しなの鉄道の創意工夫
いろいろ書いてしまいましたが、しなの鉄道線はこの記事で書かれている「コカ・コーララッピング列車」をクラウドファンディングを活用して走らせたり、車内で食事が食べられる水戸岡さんデザインの観光列車「ろくもん」の運行を行っています。
▽ろくもん | 長野県の自然と美食を堪能する列車の旅 – しなの鉄道
また、日本三大車窓であるJR姥捨駅(しなの鉄道じゃなくて、JRへも乗り入れ)へ乗り入れて善光寺平の夜景を一望できる姥捨ナイトクルーズ(車両は「ろくもん」)もやってます。ななな、なんて気になるコースなんだ。
■おわりに
なお、2013年度の乗客数は、2012年度比で約3%も乗客が増えています。2013年度の第四四半期で、信州上田が舞台のNHK大河ドラマ真田丸が始まり、上田城後公園には大河ドラマ館も開館したので(現在は閉館)、その影響による乗客増もあったのでしょうか。
上田には昔行ったことあるのですが、また行きたいと思っています。その時は、ぜひしなの鉄道に乗りたいです。
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