[2015.1.12追記] 当記事の105号系統は2014年4月1日をもって廃止となっています。
南海難波駅の駅ビルでもある「高島屋大阪店」、昭和7年竣工・久野節設計の繁華街・難波(なんば)を代表する建物ですが、この高島屋の前にある広場から大阪市バス 105号系統「天満橋行」のバスが出ています。
なんばの市バス乗り場群は大きく2つに分かれており、この広場の乗り場群はその1つ。天満橋行きの他、大阪駅行(四つ橋筋経由)、弁天町バスターミナル行き、杭全行(松屋町経由)、天保山行きのバスが出ています。
一日中人が集まる広場から、バスは出発。阪神高速の下を右折し、もう一つのバス乗り場群(なんばバスターミナル)を横目に、バスは千日前通に出ます。
最初のバス停は、賑橋(にぎわいばし)。天満橋行きのみが停車します(なんば行きは停車しません)。いろいろネットを調べても、この賑橋の地名の由来がわからず。街が賑わっているからだろうか?
近鉄・阪神の大阪難波駅や地下鉄千日前線なんば駅の真上を走り、御堂筋を越えて、戎橋筋商店街を越えたところで、戎橋バス停。なんば・ミナミのエリアの中心で、とにかく人が多くて賑やかなところだ。一日中人通りが絶えない。
千日前通と東に進み、日本橋1丁目交差点を左折し、堺筋に入る。日本橋1丁目は市電があった時代は通称「日本一」と略されいたそう。非常にめでたい。最近はそのような呼び方はほとんど聞かないが。
ここからはひたすら、堺筋を北上する。この界隈の堺筋が、千日前・道頓堀・心斎橋などの繁華街の東端なので、それなりに人通りが多い。
日本橋1丁目バス停を過ぎ、名前の由来である道頓堀に架かる日本橋を渡る。
最近は道頓堀が西の方からこの日本橋まで川沿いに遊歩道が整備され、雰囲気が変わりました。
道頓堀・日本橋を渡ったところに、堺筋道頓堀バス停。堺筋と道頓堀が交差するから、このような名称なのだろうか。
四条通と河原町通が交差する箇所を四条河原町と呼ぶ京都に似た感じがする。もちろん、大阪も市内中心部は一つ一つの道路に名称が着いているので、このような名前の付け方ができるのだろう。
東西の道路、八幡筋をちょっと過ぎてから八幡筋バス停。大阪市内の道路は、南北の道路が「筋」(すじ)、東西の道路が「通」(とおり)と呼ばれるのが原則だが、このあたりの東西の道路ははぜか筋と呼ばれるらしい(清水町筋、周防町筋、三津寺筋など)。何か歴史的な経緯があるのだろう、大阪の一つ一つの通や筋の名前を見ていくのも面白い。
長堀通と交差する長堀橋を過ぎると、徐々にビジネス街に入っていき、街並みは落ちついたのものに変わっていく。
右手に昭和6年竣工の「川崎貯蓄銀行大阪支店」として建てられた近代建築がある。
ネットで調べてみると、川崎貯蓄銀行は今の三菱東京UFJ銀行にいきつくらしい(細かいことはわからんが)。この建物は現在、フレンチ・イタリアンレストラン「堺筋倶楽部」として使われている。
大阪有数の問屋街、南久宝寺町を越えて、ビルと高速道路が融合した船場センタービルが登場する。ビルとビルの間、高速道路の下に船場中央2丁目バス停がある。
ビルの上に高速道路6車線、一般道路のバイパスが6車線、計12車線が走っており、地下には地下鉄が走っているという、とんでもない複合高層物である。日曜・祝日はビルはお休みだが、それ以外の日にビルの中を散策するのも楽しい。ビルとしては、約1000メートルの散歩道とうたっている。
本町通と交差するところで、バスは右に折れる。ここで堺筋の街並み見物は終わり。堺筋の地下には地下鉄堺筋線が走っており、地下鉄だと景色も見れず一瞬だが、たまにはバスでのんびり街を観てみるのも良いだろう。
本町1丁目では左手に「大阪企業家ミュージアム」、右手にアイスモナカで有名な「ゼー六」がある。
大阪市内では現役最古の橋となる「本町橋」を越えると、地名が本町から内本町に変わる。
大阪市内の一部の地名は、船場での地名が東横掘川を越えて大阪城側(内側)に入ると、内(ウチ)の名称が付くものがいくつかある(淡路町→内淡路町、平野町→内平野町、北久宝寺町・南久宝寺町→内久宝寺町)。
松屋町筋を越え、谷町筋に出るところで左折。ここから、終点の天満橋まで谷町筋を北上する。天満橋の手前で側道に入り、急な坂を下る。上町台地がここで終わる。
京阪シティモールの東側の降り場でバスを降りる。なんばと違って、ここは落ち着いた官庁街・ビジネス街。すぐ北には大川(旧淀川)が流れており、ここは熊野街道の起点、八軒家浜。水辺の景色がとても良いです。
ここからは、天満橋を起点に松屋町筋を経由してなんばへ至る反対のバス路線も出ています(こちらも105号系統・往路です)。
[過去記事]
・ [ゆら~りバスの旅] 落ち着いた大阪中心部をぶらり~大阪市バス105系統(天満橋→なんば) (2013.10.23)
たった200円で、大阪一の繁華街から歴史あるエリアへと観光が楽しめます。
地下鉄では見ることのできない、大阪の風景。ぶらりとバスに乗ってみると、いつもと違う大阪を感じることができるのでは??
■大阪市営バス 105号系統(なんば→天満橋)
発着は南海難波駅・高島屋前のバス停から。1時間に1本。200円
⇒路線図はこちら
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