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2014年3月末で消える大阪市バスの終点 その1(北部編)

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突然ですが、バスの終点に憧れます。

拠点間を結ぶ場合は別として、バスは駅や市街地から市街地の郊外の端まで、公営バスならば市境付近までの伸びる路線が多く、終点となる場所はどうしてもローカルな地名になってしまいがちです。

それゆえに、あまり知らない場所や地名が行先になることが多く、どんなとこだろう?何があるんだろう?と想像が湧きがちになります。

そんなバスの終点ですが、大阪市バスのダイヤ改正・路線変更により2014年3月末でたくさんの歴史ある市バスの終点が消滅します。

まずは北部編としてその1で、神崎橋歌島橋バスターミナル徳庵橋の3つを紹介します。

神崎橋

大阪市淀川区にある神崎橋バス停です。

大阪駅前バスターミナルを利用する方は、名前だけは知っていると思います。十三・三津屋方面に伸びるバスの終点です。

今回、97号系統全便が神崎橋より手前にある加島駅前止めになるため、廃止となります。

神崎橋は市営交通にとっては歴史のある場所です。1953年~1969年の間、大阪駅~神崎橋間で走っていたでトロリーバスの終点になっていました。

かつてトロリーバスが走っていた十三筋です。

広大なバス転回場は、トロリーバスの車庫跡だったようです(以下のサイトより)。

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十三大橋を走る神崎橋行きのトロリーバスの写真が、ブログ「十三のいま昔を歩こう」で見ることができます。

「三丁目の夕日」の時代 | 十三のいま昔を歩こう
新之介のBlog

大阪駅前行きのバスのりばです。

神崎橋発、大阪駅前行きの最後のバス時刻表です。かつては大阪駅~神崎橋をたくさんのバスが走っていたようです(並行して阪急バスもたくさん走っていました)。今はほとんどの便が手前の加島駅前止めとなり、神崎橋まで来るバスは激減してしまいました。

昔の『市営交通ごあんない』をたまたま私が持っていました(保存していた?)。1995年2月の神崎橋バス停周辺の路線図です。JR東西線が開通する2年前です。加島駅はJR東西線の駅なので、まだ存在していません。

JR東西線開通前は、神崎橋~歌島橋バスターミナル間に支線94号系統が走っていました。JR東西線の真上を通るということで廃止されたようです。

さらに遡ってみます。1974年4月の神崎橋周辺のバス路線図を見ると、歌島橋方面からのバスは大阪池田線を通って名神高速の豊中インターチェンジまで伸びていたようです。

と言いますか、この路線図を見ると、十三から国道176号線をずっと北上していて豊中まで大阪市バスが伸びていたことにも驚きです

こちらも本数は少ないですが、阪急バスの神崎橋バス停は今後も残ります(阪急バスも同じくほとんどが加島駅前止めとなっています)

名前の由来の元になっている、神崎川にかかる神崎橋です。橋はバス停から離れていて、神崎橋バス停から200mほど北西にいったところにあります。神崎橋を越えると兵庫県尼崎市です。

歌島橋バスターミナル

大阪市西淀川区にある歌島橋バスターミナルです。バスターミナルの上は、団地になっています。

歌島橋バスターミナルの様子です。

歌島橋バスターミナルの様子については、過去記事(大阪市バスの歌島橋バスターミナル、ついに廃止?)で詳しく紹介しています。

西淀川区内の中島、佃・出来島、竹島、福町へ向かう路線の他、野田阪神や大阪駅、井高野方面へ向かう路線が発着しています。

1995年2月のバス路線図です。幹線と支線の乗継(ゾーンバス制度)のために設けられたバスターミナルで、西淀川区の交通の要所だったようです。バスターミナルに近接してJR東西線・御幣島駅が併設されると、JRで直接、野田阪神や梅田方面に出られるようになったことから、徐々にこのエリアでのバスの地位が低下してきてしまったようです。

現在はバスターミナルをまたいで直通するバスが増えたことから、ターミナルとしての価値もなくなったようで、廃止になります。

歌島橋バスターミナルの代わりに、御幣島駅バス停が設置されます。

ゾーンバス制度時代の看板が残っています。幹線38(現38)・支線92(現42)といった昔の系統番号の他、神崎橋にいく支線94の表記があります。

歌島橋バスターミナルは1981年(昭和56年)に設置されたようで(『Reports for the future ~未来へのレポート~』より)、33年の歴史に幕と閉じます。

ちなみに、1974年4月の歌島橋周辺のバス路線図です。

▲昭和49年4月の大阪市自動車路線図より

当然ですが、歌島橋バスターミナルがなかった時代です。経路は違えど、淀中学校・大和田5丁目へ行くバスが大阪駅から直通していました。感覚的にはこの時代に戻るということでしょうか?

徳庵橋

大阪市鶴見区の徳庵橋バス停です。

天満橋から京橋駅南口・極楽橋を経由して徳庵橋に至る28号系統の終点です。Wikipediaによると戦前からある路線だそうです。この度、付近を走る46号系統(天満橋~焼野)に統合されるなどしたりして廃止となります。

バスの終点といっても、折り返しているわけではなくループして戻っているため、終点という感じではありません。営業案内上は終点ということですが。

バス停がぽつんと立っているだけです。

背後に由来の元である、徳庵橋が見えます。

バス停から100mほど北に行ったところにある、寝屋川に架かる徳庵橋です。徳庵という地名ですが、鶴見区ホームページよると”寝屋川・古川の旧合流点の地にあった同名の庵寺に由来すると伝えられている”だそうです。

徳庵橋から京橋方面(西側)を望みます。うっすらとOBP(大阪ビジネスパーク)のビルが見えます。

私の父が以前、「徳庵橋行きのバスは右回りと左回りがあった」と言ってたのですが、何のことかと調べてみると、

▲昭和49年4月の大阪市自動車路線図より

天満橋~京橋駅~極楽橋まで一本の線で描かれた28号系統ですが、以東は北側の放出大橋・今津橋を経由して徳庵橋へ行く路線と、南側の放出住宅・徳庵駅口を経由して徳庵橋へ行く路線の2つに分かれています。そういうことだったのか。

現在の28号系統は南側の放出住宅・徳庵駅口を経由しているので、南側まわりの路線が残っているということですね。寝屋川大橋・放出大橋を経由するバスがあったとは知りませんでした。

徳庵橋の近くにあった、案内板。川が入り乱れているのでややこしいです。

その2(南部編)に続く

コメント

  1. 巽孝一郎 より:

    徳庵橋のバス停から河内橋本までは大体歩いて約何分かかりますかとの事ですが、

    • ぶるーばーど より:

      >巽孝一郎さん
      河内橋本とは交差点のことでしょうか?私は歩いたことはありませんが、徳庵橋バス停から河内橋本交差点まではキョリ測で770mとのことなので、10分ぐらいで着くのではないかと思います。
      石切街道(石切大阪線)を東へ進めば着きます。

  2. 巽孝一郎 より:

    その河内橋本の元バス停は東海道本線の吹田駅から関西本線の八尾駅とを結ぶ国鉄バス東大阪線の路線が走っていましたが、本年10月には京阪本線の天満橋駅の上にある京阪シティモールの南側から大阪市バスが乗り入れをする事になるかもしれませんが。

  3. 巽孝一郎 より:

    豊中ゆきと豊中インターチェンジゆきのバスの始発はどこでしょうかとの事ですが、

    • ぶるーばーど より:

      >巽孝一郎さん

      豊中ゆきですが、『大阪市バス路線変遷-淀川を越える路線(1)<十三橋> – Aqueous Blog』(https://aqueous-triplog.hateblo.jp/entry/2018/08/14/025605)によると、阿部野橋始発のようです。
      また、豊中インターチェンジゆきですが、『大阪市バス路線変遷-淀川を越える路線(3)<淀川大橋・伝法大橋> – Aqueous Blog』(https://aqueous-triplog.hateblo.jp/entry/2018/10/09/031516)によると、野田阪神始発のようです。

      コメントいただいていたことに今まで気づいておりませんでした。申し訳ありませんでした。

  4. 巽孝一郎 より:

    徳庵橋ゆきの大阪市バス28系統について徳庵橋ゆきの大阪市バス28系統は天満橋が始発でした、ちなみに難波始発のものは運行をしていましたかとのことですが。

  5. 巽孝一郎 より:

    さて1番目の画像配信の場所は、

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