北陸新幹線の残り区間である敦賀~新大阪間について、2024年中に詳細ルートが発表されることになっていました1)が、2024年があと11日しかないという状況で、結局のところ詳細ルートの決定が先送りされることになりました。
このスケジュールの変更により、2025年度中に予定されていた2025年度中の着工が難しい状況となしました。
北陸新幹線に関する与党の検討委員会は20日、未着工区間である敦賀―新大阪間について、年内を目指していた詳細ルートの決定を先送りすることを決めた。京都府などが多額の費用負担や工事の環境への影響を懸念していることを考慮した。与党は2025年度中の着工を目指していたが、実現は困難な状況となった。
出典)『北陸新幹線、ルート決定先送り 年内断念、25年度着工困難に―与党:時事ドットコム』<https://www.jiji.com/jc/article?k=2024122000155>-2024年12月21日閲覧
沿線自治体から懸念の声が
敦賀~新大阪間は、小浜(東小浜)~京都~松井山手を通る小浜・京都ルートで既に決定しているのですが、沿線自治体から工事に対して、いろいろ懸念の声が出ています。
例えば、京都府と京都市は工事が地下水に与える影響は発生土の処理、費用負担についての懸念2)を、大阪府交野市からはトンネル工事による同市の水道水の8割の水源としている地下水の括弧や減水について懸念3)を表明しています。
京都駅は3案から2案に絞られる
北陸新幹線の京都駅は、①京都駅東西案、②京都駅南北案、③桂川案の3つが候補になっていましたが、①の京都駅東西案は地下水への影響が大きいとの理由で削除となり、②の京都駅南北案と③の桂川案の2案で検討を進めることになりました。2)
米原ルートが再議論されるか
以前、以下の記事を書いたことがありますが、現在決定している小浜・京都ルートがなかなか進まない状況のため、敦賀から京都・大阪方面への早期開業を狙って、米原ルートを推す声が根強くあります。
ただ、この米原ルートですが、人によって定義が定まっていないのではと思ってます。いわゆる米原ルートには、実は次の3つの案があります。
②米原ルート(米原駅から東海道新幹線に直通)
③米原ルート(米原駅~新大阪間は別線を建設)
おわりに
北陸新幹線 敦賀~新大阪間をどうするかについては、それぞれの利害が対立している状況であり、すべての人が納得する方法というのはないのではと思っています。
一方で、今のまま大阪・京都~北陸間が敦賀で乗換という分断がされる状況が続いていいとは思えず、敦賀乗換については不評が多い状況です。
実際、私も2度ほど敦賀駅でサンダーバードと北陸新幹線の乗換を行いましたが、大勢の人と一緒に駅の中を焦りながら移動し、一体私は何をさせられているんだ、と思ったほどです。
早く開通して欲しいよ~
個人的には、小浜・京都ルートが進まないんだったら、東海道新幹線直通米原ルートを推します(震え声
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参考文献
1)『北陸新幹線、詳細ルート年内に 大阪延伸、小浜・京都経由で―与党:時事ドットコム』<https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061801016>-2024年12月21日閲覧
2)『北陸新幹線、ルート決定先送り 年内断念、25年度着工困難に―与党:時事ドットコム』<https://www.jiji.com/jc/article?k=2024122000155>-2024年12月21日閲覧
3)『本市における北陸新幹線の動きについて | 交野市』<https://www.city.katano.osaka.jp/docs/2024071700018/>-2024年12月21日閲覧
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