ツイッターでフォローしている@yukai3chomeさんが、衝撃のツイート。
近鉄バスが6/1ダイヤ変更で石切線、吉田住道線、久宝寺(南)線を土曜1回のみに大幅減便。金剛東団地線(津々山台系統)を廃止。
毎時2~3本走る路線がここまで減らされることに驚く。https://t.co/sYfQOvaJDj pic.twitter.com/T4V5lyXSEA— yukai3chome (@yukai3chome) 2016年5月7日
結構、運行本数が多い路線も含めて、今年(2016年)6月にイキナリ、一挙にバス路線が廃止(事実上廃止を含む)になるとのことです。
■実質廃止になるバス路線
2016年6月で事実上、廃止になるのは近鉄バス次の4路線。
●吉田住道線:JR住道~吉田駅
●石切線:石切駅~新石切駅
●久宝寺線(南系統):JR久宝寺駅~八尾南駅
●金剛東団地線(津々山台系統):富田林駅~津々山台
このうち、吉田住道線、石切線、久宝寺線(南系統)の3つは、土曜日(祝日を除く)の1往復のみ、金剛東団地線(津々山台系統)は完全に廃止となります(※事実上、廃止と書いたのは、完全に廃止とはならな
い系統があるため。しかしながら、大減便により土曜日のみ1往復運行というのは、沿線の人が実生活の上で利用できないレベルであるため、事実上廃止といって差し支えないでしょうね)。
▲2010年3月28日東成区で撮影(本文と写真は直接関係ありません)
現在、吉田住道線は毎時1~2本程度、久宝寺線(南系統)は毎時1~3本程度運行していますが、それが土曜の1往復のみになっちゃいます。
また、石切線については冒頭で、@yukai3chomeさんがツイートされていた通り、現在毎時2~4本走っている系統が、突然、実質廃止になってしまいます。
この路線は、生駒山の西側、急な坂道が多い住宅街のところを運行しています。他の路線の沿線もそうですが、この地域の状況に明るくないので、詳しいことはわからず断定はできないんですが、バス路線の実質廃止は特にお年寄りの方に影響が大きいんでないでしょうか?
6月から近鉄バスの石切線や吉田住道線が土曜日だけ1往復の免許維持路線となるが実際乗ったら結構利用者がいてびっくりした。 pic.twitter.com/0S0pPuFufj
— 新快速東京行き@頑張れ九州 (@hankyu6450) 2016年5月12日
▲近鉄バス石切線(新石切駅⇒石切駅)動画
なお、近鉄バスは吉田住道線、石切線、久宝寺線(南系統)を廃止とは述べていません。前述の通り、実質廃止と書きます。)
また、実質廃止となる当該3路線(吉田住道線、石切線、久宝寺線(南系統))は、近年、バス路線がなかったところに開設された路線です。実験的な部分もあったんだと思いますが、結局のところ、利用者が定着しなかったんでしょう。
@mount_silver 近鉄バスの減便路線の八尾南駅前~久宝寺駅前を結ぶ路線は、久宝寺駅前に八尾市立病院がありますので通院の患者さんが困ると思いますよ#近鉄バス大幅減便
— やっちゃん (@yaltutyan) 2016年5月11日
一方、金剛東団地線(津々山台系統)は、金剛ニュータウンと近鉄長野線の富田林駅を結ぶ路線。廃止になる金剛ニュータウンの津々山台付近は、南海バスと富田林市のコミュニティバスである『レインボーバス』が運行されています。
▲2010年3月28日東成区で撮影(本文と写真は直接関係ありません)
近鉄バスが廃止されても、南海バスとレインボーバスは当然残ると思いますが、南海バスは金剛ニュータウンから富田林駅とは反対側の南海高野線金剛駅を結ぶ路線であるため、ニュータウンから富田林駅へのアクセスには使えません。
また、レインボーバスは津々山台~富田林駅を結んでいるものの1日8便のみの運行なので、利便性が大幅に下がるのは間違いありません。
■(実質)廃止の理由
近鉄バスさんのHPには、次のように書かれています。
“これまで運行を維持するためにさまざまな方策を講じてまいりましたが、運転士不足ならびにお客様の減少等に伴い便数の減少ならびに廃止とすることになりました。”
■バスの運転手が不足している
2015年2月7日にキャンパスプラザ京都で行われた『全国バスマップサミット in 関西』の講演を聴きに行ったことがあります。
この講演の内容で、特に記憶に残っているのが、
・利用者が多く、バスの運行本数が多い路線でも、黒字とは限らない(赤字の路線が多い)。(※例えば、大阪駅~井高野車庫を結ぶ大阪市バス37系統も、意外なことに近年まで赤字でした)
⇒利用客が多いのに減便もできないバス路線は、どんどん疲弊していってしまう。
そして
・全国的にバスの運転手が不足している。利用者が少なく赤字で撤退するのではなく、バスの運転手不足でバスが撤退する事例が今後、発生する(水面下ではそのような危機的状況が実はでてきているのでは、という見方も)。
とのことでした。運転手不足によるバスの撤退という、悲しい事態がついに出てきたということでしょうか。
毎時2~3本運行しているバス路線が、突如、(事実上)廃止になるなんて、類を見ない事例ではないでしょうか。でも、これからどんどん出てくると思います。
▽路線バス運転手 悲鳴/毎日だれか残業 待遇はアルバイト並み/人手不足 都市部にも – しんぶん赤旗
▽「どれだけ不足しているのかもわからない」 バス運転手不足は「深刻」さを通り越した : J-CASTニュース
▽近い将来バス運転手はいなくなる?業界でバス運転手の引抜き合いが始まっているぞ! – NAVER まとめ
▽バス運転手は人手不足で休めない
地域の重要な足である、路線バスが危機的状況なのです。
■あなたの街からバスが消える?
▽杉山淳一の時事日想:あなたの街からバスが消える日 (1/3) – ITmedia ビジネスオンライン
上記の記事は、3年半前(2012年11月)と古い記事なのですが、ここに書かれていることがどんどん現実味を帯びてきている気がします。
▲2010年3月28日東成区で撮影(本文と写真は直接関係ありません)
また、高齢化社会になってきています。お年寄りのクルマの事故も増えているようで、クルマを使わずバスや電車を、、、というようにバスの重要性は今後、ますます大きくなってくると思うのですが、バスに乗ろうと思ったら既に廃止になってしまって乗れません、では洒落にならない話です。
どうすればバスを守れるのでしょうか?
・クルマを使える状況であっても、バスを使っていくようにする。
・自転車で行けるところでも、なるべくバスを使うようにする。
・電車で行けるところでも、時間に余裕があるのであれば、バスで移動してみる。
他には何があるだろう。これは他人事ではない。もっと真剣に考えていきたい。
当ブログでは次のような記事も書いています。
▼さようなら『船場中央2丁目』バス停(2014.3.31)
▼「あなたの街からバスが消える日」が本当に来たかもしれない(2014.1.29)
当ブログでは次のようなカテゴリーの記事もあります
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