2022年12月16日~2023年1月9日の間、静岡県の大井川鐡道では冬のイベント「大井川鐵道 DAY OUT WITH THOMAS™ 2022」として「きかんしゃトーマス号」の運転が行われていました。開催期間中、そのイベントに合わせて大井川鐡道に行ってきました。
ダイジェスト版として書きます。
大井川鐡道とは?
大井川鐡道とは静岡県の中部を運行する鉄道路線です。大井川本線(金谷駅~千頭駅)と井川線(千頭駅~井川駅)の2路線があり、金谷駅ではJR東海道本線と接続しています。
普段からSL(蒸気機関車)を運行したり、大手私鉄の古い有名な車両を譲り受けて運行、沿線は観光施設が点在するなど、どちらかというと地元利用よりも観光向けに振り切っている(感のある)鉄道となっています。
21000系(旧南海電鉄)
新東名高速道路(E1A)の島田金谷インターチェンジのすぐ近くに体験型フードバーク「KADODE OOIGAWA(かどでおおいがわ)」があります。そのKADODE OOIGAWAに隣接して大井川鐡道の門出駅が併設されています。ここで、以前は南海高野線で高野山へ登る急行・特急用として運行していた21000系を見てきました。1)
ちなみに、この門出駅はにぎわい拠点として2020年11月にKADODE OOIGAWAと一緒に誕生した新駅です。なかなか充実した施設で、私はここで食事や買い物もしました。
静岡県島田市に2020年11月、公民連携によりにぎわい交流拠点「KADODE OOIGAWA(カドデオオイガワ)」が誕生した。島田市は、この拠点を含めた大井川流域の地域振興に、大井川農業協同組合(以下、JA大井川)、大井川鐵道、中日本高速道路(以下、NEXCO中日本)と連携して取り組んでいる。KADODE OOIGAWAは施設自体をJA大井川が建設し、直結の鉄道駅を大井川鐵道が新設、歩道橋などのインフラを市が整備。一つの施設を共同で作るのではなく、それぞれがパーツを作って、来場者に一体的な体験を提供できるようにした。
出典)『島田金谷IC至近に、公民4者連携で新駅直結のにぎわい拠点|新・公民連携最前線|PPPまちづくり』<https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/434167/020200172/>-2023年2月15日
千頭駅
大井川本線の終点であり、井川線と乗換ができる「千頭駅」です。(2023年2月現在、家山~千頭間が不通のため、代行バスを利用しなければ千頭駅まで行けません)。
この駅ではトーマスの仲間たちである、パーシー、ヒロ、ジェームスなどがいて見たり写真を撮ることができます。トップハム・ハット卿とも写真が撮れるよ!
ただ、この時はトーマスフェアの「千頭サテライト会場」として入ることができたので、イベントのない時は見たりできるのかは不明です。(ソドー島に帰っている可能性もあります)
千頭駅は広い構内となっていますが、現在は家山方面からの列車は不通で来ないため寂しい状況となっています。早く復旧して欲しいですね。
SL資料館(千頭駅構内)
千頭駅の横にある、SL資料館です。なかなか見ごたえがあります。入館料は忘れました。(100円だったかな)
トーマスの模型があったり、
橋の建設の様子の写真なども見ることができます。
川根温泉ホテル
大井川鐡道の沿線にあるホテルです。最寄り駅は大井川本線の川根温泉笹間渡駅。
ホテルの目の前に大井川鐡道の橋梁があり、「SLが見える宿」と売り出していますが、2023年2月22日時点ではこの区間は不通となっておりSLは見ることができないので注意が必要です。早く復旧して欲しいものですね。
温泉を出るとアイスが待っていました。
ゆるキャン▲
漫画「ゆるキャン▲」ではこの大井川鐡道が出てくるとのことで、紹介されていました。そういえば、KADODE OOIGAWAにもゆるキャンの絵が描かれていたのですが、これが理由だったのですね。
温泉前の休憩エリアには漫画も置いてありました。
サイダーを買いました。
箱根八里は馬でも越すが~ 越すに越されぬ大井川
2023年1月14日に放送されたのブラタモリ「大井川」でこの意味が理解できました。
合格駅
前述の門出駅が開業した際に、隣にあった五和駅が合格駅に名称変更しました(2020年11月12日甲斐性)。縁起の良い駅として売り出し中となっています。
ここでは駅を通過するトーマス号を見ました。迫力満点だよ!
新金谷駅
車庫や本社があり、大井川鐡道 大井川本線の拠点となる新金谷駅です。JR東海道本線金谷駅から1駅隣の駅です。
トーマスフェアの「新金谷メイン会場」となっていました。
この駅からトーマス号に乗車します。銀色の列車は、かつて東急電鉄を走っていた7200系電車です。2)
プラザロコ
新金谷駅の向かいにある「プラザロコ」。SL急行券の販売窓口や売店や休憩スペース、古いSLや駅舎が展示されたミュージアムがあります。
最初、建物を見ると駅前のスーパーと思ったのですが中を入るとスーパーを改装した雰囲気が残っており、実際に元商業施設(ヤオハン)を改装して1997年4月27日にオープンした施設とのことです(交通新聞社:交通新聞、1997年5月14日、P.4)4)
トーマス号
新金谷駅~家山駅~新金谷駅の折り返し遊覧運転として、トーマス号に乗車しました。
トーマス号乗車の詳細な内容は、以下の記事に書いています。
鉄道むすめ
お土産に川根産ゆす入り緑茶を買いました。鉄道むすめの井川ちしろです。
おわりに
前述の通り、大井川鐡道は2022年12月に金谷駅~家山駅の間が復旧しましたが、残る家山駅~千頭駅の間はまだ不通のままであり、復旧の見通しさえ立っていないという厳しい状況です。そのため、大井川鐡道は静岡県に対し復旧などの支援を求めています。
大井川鉄道(静岡県島田市)の鈴木肇社長は18日、静岡県庁に森貴志副知事を訪ね、持続可能な地域公共交通のあり方を検討する協議会の設置を要請した。2022年9月の台風15号の土砂災害で運行再開のめどが立たない区間の復旧などに支援を求めた。
出典)『大井川鉄道、持続可能な公共交通へ協議会要望 静岡県に – 日本経済新聞』<https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC183FK0Y3A110C2000000/>-2023年2月22日閲覧
被災した大井川本線は金谷―家山間は同年12月に復旧したが、沿線奥地につながる家山―千頭間の再開のめどは立っていない。鈴木社長は「何とか全線開通したいが、自力では厳しく支援をいただきたい」と要望。
なお、現在は家山駅⇔千頭駅の間が運転見合わせのため受付停止にはなっていますが、以前はふるさと納税で大井川鐡道の乗車券や川根温泉ホテルの宿泊券などがお礼の品でもらえたそうです。
千頭駅より先の井川線には、2023年1月14日のブラタモリ「大井川」で放送された美しい風景の駅「奥大井湖上駅」があったり、一部区間は日本で唯一乗車できるアプト式の列車も運行したりなど魅力たっぷりの区間です。
家山駅~千頭駅の区間が復旧した際にはぜひ列車で訪れたいなぁと思っております。
復旧までの道のりは険しそうですが、応援したいです。
2023年3月1日追記
2023年のトーマス号イベントが発表されましたので、記事リンクを追加しました
関連サイト
参考文献
1)『電車21000系 | 大井川鐵道【公式】』<https://daitetsu.jp/archives/library/%e9%9b%bb%e8%bb%8a21000%e7%b3%bb>-2023年2月22日閲覧
2)『電車7200系 | 大井川鐵道【公式】』<https://daitetsu.jp/archives/library/%e9%9b%bb%e8%bb%8a7200%e7%b3%bb>-2023年2月22日閲覧
3)『ロコミュージアムに行こう | 大井川鐵道【公式】』<https://daitetsu.jp/museum>-2023年2月23日閲覧
4)『新金谷駅 – Wikipedia』<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E9%87%91%E8%B0%B7%E9%A7%85>-2023年2月23日閲覧