「生きた建築ミュージアムフェスティバル2016(前編)」の続きです。
通称・イケフェス。竹中工務店に行った後は、船場ビルディングに行きました。
■船場ビルディング
淡路町通にある船場ビルディングです。1925年竣工(今から約90年前)。
特徴は、建物中央が吹き抜けになっていること。90年前に建てられた建物ですよ。この吹き抜けは、トラックや荷馬車を引き込むためのものだということ。
via:船場ビルディング | SIGHTS and FACILITIES SEARCH 観光施設検索 | OSAKA-INFO 大阪観光情報 ASIAN GATEWAY OSAKA
通常はオフィステナントビルなので立ち入りはできませんが、これが特別見学できるというのが生きた建築フェスティバル(通称・イケフェス)の魅力です。昨年のイケフェスでは時間の都合で行けなかったこの船場ビルディングですが、2016年は行くことができたので感激であります。
▽関西大阪市にあるレトロモダンなテナント・賃貸オフィス「船場ビルディング」
このあと、イケフェスとは関係なく御堂筋道修町にある「CHEESE CRAFT WORKS 淀屋橋」でランチ。
▼「CHEESE CRAFT WORKS 淀屋橋」 御堂筋沿いのチーズ専門店でランチ (2016.11.25)
■今橋ビルヂング
今橋通にあるもとは消防署だった建物。外からのみ見学。今はイタリアンの店になっており、店名「ダル・ポンピエーレ」はなんと消防士という意味だそうです(洒落てる)。
▽OSTERIA DAL POMPIERE PIANO PIANO
▽【都市を生きる建築(7)】今橋ビルヂング 解体まぬがれた“奇跡”のビル – 産経WEST
■日建設計大阪オフィス(銀泉横堀ビル)
大阪でもたくさんの建物を手掛けている建築設計事務所「日建設計」の大阪オフィスが入るビル(設計は日建設計)。水都大阪のシンボルである中之島・淀屋橋界隈に建てられている歴史ある建物の変遷についての展示を見ました(内部撮影不可)。
■北野家住宅
イケフェスの中では異彩を誇る建物。御霊筋平野町通を下ったところにあります。この建物にはちょっと感激しました。
via:生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2016 公式ガイドブック P.20
焼け野原となった船場の建物の中で北野家住宅が残っている写真があったのですが、これは本当に奇跡だなと思った。このあたりでは、あと大阪ガスビルぐらいしか空襲を得て残らなかったようです。
■橋爪紳也さんをたまたま見かける
北野家住宅の見学待ちをしていると、イケフェスを開催している生きた建築大阪ミュージアム実行委員会の委員長で、大阪の都市政策・都市文化を研究されており、テレビにもよく出られている橋爪紳也さんを北野家住宅でたまたま見かけました。うおぉぉぉぉ!テンション上がる。
■大阪ガスビル
ということで大阪ガスビル。
1933年竣工、御堂筋を代表するビルの一つです。参加はしませんでしたが、ガイドツアーをやっていました。次回は参加してみたいな~。あと、8階にあるガスビル食堂で食事してみたい。
■芝川ビル
心斎橋筋伏見通の角にある、マヤ・インカ文明を思わせる装飾のある近代建築。4階にあるモダンテラスが特別公開されていました。地下1階の喫茶店が好きです(⇒「Mole and Hosoi Coffees」)。
なお、芝川ビルについては2013年に開催された「ラバー・ダック展」に行った際の記事でも紹介しています(⇒「過去記事」)。
■青山ビル
伏見通りにある、なんだか個性的になっている近代建築。11月だと目立ちませんが、夏は蔦が緑色になりものすごく印象的なビルとなります。青山ビルの名前を知らなくてもこのビルの名前を知っている人は多いのでは?
内部を見学してみましたが、外部の印象とまったく違う雰囲気で、良かったです。隣(西側)には、同じく近代建築の伏見ビルもあります。
なお、この蔦は、甲子園球場から株分けしてもらったものだとか。
■ルポンドシエルビル(大林組旧本店)
最後は、天神橋の近くにあり、8年連続でミシュランの星を取得しているフランス料理店「ルポンドシエル」がある、ルポンドシエルビル。かつての、大林組本店のビルでもあります。
ここでは、普段平日しか開館していない大林組歴史館が休日特別開館となっているので、見にいきました。
▽フランス料理店「ルポンドシエル」が8年連続でミシュランの星を獲得|最新情報|株式会社大林組
▽大林組歴史館
大手ゼネコンの歴史だけでなく、日本の土木・建築の技術発展の変遷を知ることができる面白い歴史館でした。また、じっくり見に行きたいと思います。
■おわりに
ただ鑑賞するだけでなく、実際に使われている大阪の建築に触れ合うことのできるこのイベント。実際に内部には入れたり、ガイドの人にも説明してもらえるものもあり、とても面白いです。2017年もぜひ参加しようと思っています。
参考文献:生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2016 公式ガイドブック
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