鉄道ネットワークを補完するバス路線14選

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バスといえば、鉄道に比べて公共交通ネットワークとしてはサブ的な存在。路線図や地図に出てこないので鉄道に比べてどこを走っているかわからないから知名度が低いどころか存在すら知られていないことが大半で、走っていることが認識されいてもどこへ向かうのか、運賃が不明だとか、乗り方がわからないとか、とにかくそこの土地勘のない人には敬遠されてしまう乗り物です。

ただ、そのようなバスの中でも、日本の鉄道ネットワークを補完するような重要なポジションに位置しているバス路線がたくさんあります。その中で、(私の独断と偏見ですが)鉄道ネットワークを補完するバス路線を紹介します。

旭川駅~帯広駅(ノースライナー号)【時間短縮率40%】

  • 運行事業者:北海道拓殖バス、道北バス、十勝バス
  • 所要時間:[狩勝峠経由]4時間、[三国峠経由]3時間45分
  • 運行本数:[狩勝峠経由]3往復/日、[三国峠経由]1往復/日
  • 運賃:3600円
  • 短縮効果:1時間20分~1時間35分(短縮率40%)

北海道の旭川駅と帯広駅を結ぶ特急バスで、北海道拓殖バス・道北バス・十勝バスの3社が共同運航を行っています。現在、根室本線東鹿越~新得が不通でバス代行輸送になっているため、直通の鉄道が走っていない旭川~帯広間をダイレクトに結ぶバスです。

クローズドドア制を採用していますが、狩勝峠経由便は「幾寅物産センター」(道の駅南ふらの)で、三国峠経由は「五ノ沢」「幌加温泉入口」「十勝三又」では両エリアからの乗降が可能となっています。

気仙沼駅~盛駅(大船渡線BRT)

  • 運行事業者:JR東日本
  • 所要時間:1時間10分~1時間25分
  • 運行本数:14.5往復/日
  • 運賃:860円

宮城県気仙沼市の「気仙沼駅」(JR大船渡線)と岩手県大船渡市の「盛駅」(三陸鉄道リアス線)を結ぶBRT(バス高速輸送システム)です。東日本大震災で壊滅的な被害を受けたJR大船渡線を代替するバスであり、同区間の鉄道は2020年4月1日に廃止されています。

BRTとしての専用路(もともと鉄道が運行していた線路をバス専用道路に転換した道)以外を走る区間も長く、途中、道の駅高田松原(奇跡の一本松駅バス停)を経由します。

柳津駅~気仙沼駅(気仙沼線BRT)

  • 運行事業者:JR東日本
  • 所要時間:2時間20分
  • 運行本数:15往復/日
  • 運賃:1170円

宮城県登米市の「柳津駅」(JR気仙沼線)と宮城県気仙沼市の「気仙沼駅」(JR大船渡線)を結ぶBRT(バス高速輸送システム)です。東日本大震災で壊滅的な被害を受けたJR気仙沼線を代替するバスであり、同区間の鉄道は2020年4月1日に廃止されています。なお、一部の便は前谷地駅(JR石巻線・気仙沼線)~柳津駅間を延長運転(この駅間はノンストップ)する便もあり、前谷地駅と柳津駅の間は、鉄道(JR気仙沼線)とバス(BRT)が並行することになっています。

横川駅~軽井沢駅【時間短縮率37%】

  • 運行事業者:ジェイアールバス関東
  • 所要時間:34分
  • 運行本数:7往復/日
  • 運賃:520円
  • 短縮効果:20分(短縮率37%)

JR信越本線「横川駅」(群馬県安中市)と北陸新幹線・しなの鉄道「軽井沢駅」(長野県軽井沢町)を結ぶバス路線です。北陸新幹線(高崎~長野間)開業に伴い廃止になったJR信越本線の横川駅~軽井沢駅間を代替するバスです。

軽井沢駅~万座・鹿沢口駅【時間短縮率63%】

  • 運行事業者:西武バス
  • 所要時間:1時間1分
  • 運行本数:[平日]2.5往復/[土曜・日祝日]3.5往復
  • 運賃:1850円
  • 短縮効果:1時間41分(短縮率63%)

長野県軽井沢町の「軽井沢駅」(北陸新幹線・しなの鉄道線)と群馬県嬬恋村の「万座・鹿沢口駅」(JR吾妻線)を結ぶバス路線です。途中、固まった溶岩による面白い風景をみることがきる観光名所「鬼の押出園」を経由します。

高山駅~新島々駅・松本駅<松本バスターミナル>【時間短縮率46%】

  • 運行事業者:アルピコ交通、濃飛バス
  • 所要時間:[高山~新島々]1時間55分、[高山~松本]2時間25分
  • 運行本数:2往復/日(※新型コロナウィルスの影響により6往復のうち4往復が運休中)
  • 運賃:3400円(高山駅~松本駅)
  • 短縮効果:1時間35分(短縮率46%)

岐阜県高山市の「高山駅」(JR高山本線)と長野県松本市の「新島々駅」(アルピコ交通上高地線)および「松本駅」(JR篠ノ井線)を結ぶバス路線です。北アルプスを貫通するルートで、鉄道で行き来するにはものすごく遠回りとなる高山と松本方面をショートカットします。

小浜駅~近江今津駅(若江線)【時間短縮率43%】

  • 運行事業者:西日本JRバス
  • 所要時間:1時間
  • 運行本数:13往復/日
  • 運賃:1350円
  • 短縮効果:45分(短縮率43%)

福井県小浜市の「小浜駅」(JR小浜線)と滋賀県高島市の「近江今津駅」(JR湖西線)を結ぶバス路線です。途中、重要伝統的建造物保存地区に選定された鯖街道の熊川宿を経由します。

大阪駅・新大阪駅~津山駅(中国ハイウェイバス)

  • 運行事業者:神姫バス、西日本JRバス
  • 所要時間:[特急]3時間3分、[急行]3時間20分
  • 運行本数:18往復/日
  • 運賃:2920円
  • 短縮効果:なし

大阪府大阪市と岡山県北部の中心都市・津山市を結ぶ高速バスです。中国自動車道を経由して、大阪と津山をダイレクトに結び、中国自動車道を通ることから中国ハイウェイバスとも呼ばれています。日中、特急便と急行便併せて概ね30分~1時間毎に運行されていて、利便性の高い高速バスです。

なお、途中の中国自動車道北条バスストップは、北条鉄道の終点・北条町駅から徒歩15分のところにあります。

大阪~津山の移動だけを考えると、新大阪~岡山間を山陽新幹線に乗り、岡山駅乗換で岡山~津山間をJR津山線に乗る方が早いですが、こちらの高速バスは乗換無しで新幹線より安いという利便性があります

堺駅~堺東駅(堺シャトルバス:0系統)【時間短縮率37%】

  • 運行事象者:南海バス
  • 所要時間:10分
  • 運行本数:[平日]6往復/時、[休日]5往復/時
  • 運賃:220円
  • 短縮効果:6分(短縮率37%)

大阪府堺市の堺駅(南海本線)と同市堺東駅(南海高野線)を結ぶバス路線で、南北の鉄道が充実しているものの東西の移動が不便な堺市の鉄道ネットワークを補完するバス路線です。平日は10分間隔(1時間6本)、土休日は12分間隔(1時間に5本)と高頻度運行を行っています。

大和八木駅・五条駅~新宮駅(八木新宮線)

  • 運行事業者:奈良交通
  • 所要時間:[八木~新宮]約6時間40分、[五条~新宮]約5時間17分
  • 運行本数:3往復/日
  • 運賃:[八木~新宮]5350円、[五条~新宮]4600円
  • 短縮効果:なし

奈良県橿原市の「大和八木駅」(近鉄大阪線・橿原線)や奈良県五條市の「五条駅」(JR和歌山線)と和歌山県新宮市の「新宮駅」(JR紀勢本線)を結ぶバス路線で、大和八木駅~新宮駅間は日本一の走行距離を誇る路線バスです。奈良県南部を縦貫します。途中、十津川温泉や熊野本宮大社などを鉄道空白地域の観光地を経由します。

新神戸駅・三宮駅・高速舞子~徳島駅(高速バス)【時間短縮率17~67%】

  • 運行事業者:徳島バス、西日本JRバス、阪急バスなど多数
  • 所要時間:[新神戸~徳島]約2時間10分、約1時間25分
  • 運行本数:[新神戸~徳島]31往復/日、[舞子~徳島]3~5往復/時 ※新型コロナウィルスの影響により減便あり
  • 運賃:3400円
  • 短縮効果:[新神戸~徳島]50分(短縮率17%)、[舞子~徳島]2時間45分(短縮率67%)

鉄道だと大回りして岡山や高松を経由しなければならないルートを、淡路島経由でショートカットする高速バスです。高速舞子バス停はJR神戸線(山陽本線)「舞子駅」や山陽電鉄本線「舞子公園駅」からアクセス可能なバスストップです。その他、大阪駅・なんばと徳島駅を結ぶ高速バスもあります。

なお、京阪神と徳島駅を結ぶバスは、すべてが高速舞子を停車するわけではないので注意が必要です。

甲浦駅~室戸世界ジオパークセンター(乗継)~奈半利駅・安芸駅【時間短縮率75%】

  • 運行事業者:高知東部交通
  • 所要時間:[甲浦~奈半利]1時間49分
  • 運行本数:[平日]7往復/日、[休日]6往復/日
  • 運賃:2530円(室戸世界ジオパークセンター乗継割引適用時)
  • 短縮効果:約5時間30分(短縮率約75%)

高知県東洋町の「甲浦駅」と高知県奈半利町の「奈半利駅」・安芸市の「安芸駅」を結ぶバス路線で、途中室戸市の「室戸世界ジオパークセンター」で乗継が必要ですが、ダイヤが乗継前提で組まれているのでほぼ直通しているようなものです。室戸岬や国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている街並みのある吉良川などを経由します。

宇和島駅~宿毛駅【時間短縮率50%】

愛媛県宇和島市の宇和島駅(JR予讃線・予土線)と高知県宿毛市の宿毛駅(土佐くろしお鉄道)を結ぶバス路線です。鉄道だと窪川や中村を経由する必要があるところをショートカットするバス路線です。

  • 運行事業者:宇和島自動車
  • 所要時間:約1時間51分
  • 運行本数:[平日]10往復/日、[土日祝]9往復/日
  • 運賃:1850円
  • 短縮効果:1時間53分(短縮率50%)

新八代駅~宮崎駅(高速バス)【時間短縮率34%】

  • 運行事業者:宮崎交通、九州産交バス、JR九州バス
  • 所要時間:2時間15分
  • 運行本数:16往復/日
  • 運賃:4350円
  • 短縮効果:1時間10分(短縮率34%)

熊本県八代市の「新八代駅」(九州新幹線・JR鹿児島本線)と宮崎県宮崎市の宮崎駅(JR日豊本線)を結ぶ高速バスです。九州新幹線 博多~新八代間の開業と同時に運行開始した路線で、九州新幹線と組み合わせると博多・熊本~宮崎間が陸上交通最短所要時間となります。

参考文献

・【乗り鉄用】終着駅からショートカット!全国効率的なワープルートまとめ【全78ルート】 – 鉄路を駆ける日々<https://www.myrailwaytravel.net/entry/dead-end-escape-route>-2020年12月18日閲覧

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