2024年3月23日に北大阪急行の千里中央駅~箕面萱野駅が開業します。北大阪急行線の延伸開業に関連して、3月23日に阪急バスでは周辺の北摂エリアの大再編が行われます。直接、北大阪急行延伸と関係ないバス路線も再編に含まれています。
北大阪急行延伸に伴う運行内容の変更が行われる路線は、彩都線、北大阪ネオポリス線、箕面森町線、豊能西線、箕面線、如意谷線、箕面中央線、小野原東線、粟生団地線、豊中市内線です。主に、延伸区間と重複する千里中央~箕面萱野駅間が廃止となり、今まで千里中央まで乗り入れていた路線のほとんどが箕面萱野駅発着となります。
また、新たに粟生萱野線、箕面小野原線が新設されます。この2路線は、千里中央へ乗り入れる路線として新設されますが、阪急バスホームページによると、一定期間の試験運行を行い、路線の存続や廃止を検討する「社会実験路線」とのことです。
北摂エリアを東西に横断し、阪急石橋阪大前駅~JR茨木駅・阪急茨木市駅を結ぶ石橋線はルート変更はないですが、「萱野小学校前」バス停を「箕面萱野駅南」バス停に名称変更し、延伸開業する北大阪急行線 箕面萱野駅に乗換することが新たに可能になります。1)
豊中市内線では、阪急豊中駅~桃山台駅を結ぶ20系統、25系統、28系統と阪急豊中駅~千里中央を結ぶ30系統の運行本数が変更となり、終発時刻が繰り上がります。2)
新大阪~阪急豊中駅~阪急箕面駅を結ぶ阪北線は、柴原阪大前駅~阪急箕面駅間が廃止となり、全便が新大阪~柴原阪大前駅間の運行となります。2)
茨木市域を中心としたエリアでは、茨木サニータウン線、忍頂寺車作線でルート変更などが行われます。
茨木サニータウン線では茨木山手台七丁目・茨木サニータウン付近での循環運行がなくなる他、中央図書館乗り入れ(83系統)が廃止になります。
忍頂寺車作線では忍頂寺~銭原~余野間はJR茨木駅および阪急茨木市駅からの乗り入れが廃止となり、新たに彩都西駅からの乗り入れ系統が新設される他、81系統と89系統の大幅な運行回数の調整が行われます。
千里中央~茨木美穂ヶ丘を結ぶ茨木美穂ヶ丘線(101系統、102系統、103系統、105系統)は全て廃止となり、茨木美穂ヶ丘へは阪急バスが撤退し、近鉄バスのみの乗り入れにとなります。
千里中央~阪大本部前を結ぶ阪大病院線は164系統の大幅な運行回数の調整、阪大歯学部病院前方面へも運行する171系統は「記念公園西口」と「阪大南口」バス停の2箇所が新規に停車となります。3)
ここからは私見です。千里中央駅から北へ伸びる北大阪急行延伸区間はバスの運行本数がかなり多い区間となっています。
例えば、下の写真のように2020年2月現在のバス時刻表ですが、平日の朝の7時台は千里中央行きのバスが1時間に34本、昼間でも1時間に16本も運行している多頻度運行区間です。
このように需要が多い区間がバスから鉄道に変わることで、千里中央~箕面船場~萱野間の移動が便利になります。一方で、千里中央駅~箕面船場阪大前駅~箕面萱野駅の間を重複するバスがほとんどなくなることにより、これまで千里中央駅を発着していたバスのほとんどが箕面船場阪大前駅や箕面萱野駅発着となり、千里中央駅へ直通するバスが消滅することから、その点では利便性が低下します。
なお、一部のバスは千里中央まで直通で残りますが、そのうち社会実験路線に含まれているものがは将来的には廃止になる可能性があるようです。
また、大阪中央環状線を通り急行運転のように走る千里中央~阪大東口~阪大病院前を結ぶ164系統は、平日のみですが昼間でも1時間に3~4本程度運行されている路線なのですが、「大幅な運行回数の調整」とあるので、大減便されるのでは?と推測しています。
万博記念公園の西側にある「記念公園西口」と「阪大南口」バス停に新たに171系統が新規停車するようになりますが、これらのバス停に唯一停車する茨木美穂ヶ丘線が廃止になるので、その代替の停車かと思います(164系統も171系統も万博外周道路を通るのでこれらのバス停を通るのですが、これまで停車していませんでした)。
[参考文献]
1)『【2024年3月23日(土)より】北大阪急行延伸に伴う運行内容の変更について|阪急バス』<https://www.hankyubus.co.jp/news/2024323.html>-2024年2月13日閲覧
2)『豊中市内線・阪北線 運行内容の変更について』阪急バス<https://www.hankyubus.co.jp/news/images/20240131t.pdf>-2024年2月13日閲覧
3)『茨木市域を中心とした運行内容の変更について』阪急バス<https://www.hankyubus.co.jp/news/images/20240131i.pdf>-2024年2月13日閲覧