[駅訪問] DMV開業に伴い、JR牟岐線と阿佐海岸鉄道の接続駅となる「阿波海南駅」を見てきました

徳島県南部と高知県の一部分を運行する阿佐海岸鉄道。2020年度に鉄道と道路の両方を走れる夢の乗り物DMV(デュアル・モード・ビークル)」が導入される予定となっています。

現在、JR牟岐線は徳島駅~海部駅、阿佐海岸鉄道阿佐東線は海部駅~甲浦駅となっており、現在の牟岐線と阿佐海岸鉄道の接続駅は海部駅です。DMVが開業すると、牟岐線と阿佐海岸鉄道の接続駅は海部駅より一つ北側の阿波海南駅となります。つまり、徳島からの列車は阿波海南が駅終点となり、阿波海南駅が阿佐海岸鉄道の起点駅となります。

この起点となる阿波海南駅の様子を見に行ってきました。

駅舎(交流館)

阿波海南駅には立派な駅舎が!と思いきや、これは駅舎ではなく「阿波海南駅交流館」です。

といっても交流館の中に時刻表や運賃表があるので、待合室兼駅舎のような役割を果たしているようです。駅員さんなどはいませんが、トイレがありました。

交流館の中の様子です。綺麗な屋内です。習字などが展示されていました。

DMVのパンフレット、室戸岬経由で徳島⇔高知を鉄道・バスで行き来できるフリー切符「四国みぎした55フリーきっぷ」のチラシなどが置いてありました。

ホーム

▲JR四国の1500型気動車

阿波海南駅は1面1線の駅です。

ホームから海部方面を見た景色。このホームの先に牟岐線の車止めが設けられ、JR牟岐線と阿佐海岸鉄道阿佐東線の線路が分断されるようです。

この駅名票も見納めになりますかね。

ホームの先端から海部方面の線路を見ました。徳島から海部まで線路がつながっているのもあと少しのようですね。

モードインターチェンジ・バス停 設置予定地

DMVの最大の特徴は、車両が道路走行と鉄道走行を切り替えることができることです。

この道路走行と鉄道走行の切り替え(変身!)をモードチェンジと言い、切り替え(変身)する場所はモードインターチェンジと呼ばれるところで行います。

出典:DMVに関する技術評価検討委員会 会議資料1)

阿佐海岸鉄道ではDMV導入に伴い、阿佐東線の北端である阿波海南駅と南端であえる甲浦駅にモードインターチェンジを設置します。

『第5回DMV導入協議会会資料』2)によると、このあたりにバス停とDMVが鉄道⇔バスモードに変身するモードインターチェンジが設置されます。

なお、阿波海南駅ではバス停でDMVに乗車し、モードインターチェンジを通って線路に入って海部・甲浦方面に向かうことになるとのことです。

ホームから。この柵の右側にモードインターチェンジが設置されるようです。今は草ボーボー。

捕ホームからみた様子。赤色あたりにバス停青色あたりにモードインターチェンジが設置される予定です。

駅前広場?

駅前広場、と言っていいのかよくわかりませんが駅前の広場の様子。阿波海南交流館の前は少し坂になっています。バス停やモードインターチェンジは写真正面の阿波海南駅交流館の裏に設置されます。DMVは駅前の道路からここを通ってバス停・モードインターチェンジへ向かうのでしょうか。

自転車置き場です。ホームへは階段を登って行くことができます。またスロープも設置されています。阿波海南駅の表示は、庇で見えにくいですね。

駅前の様子

駅前の交差点の角にはローソンがあります。

駅前には徳島市~室戸岬~高知市を結ぶこれが四国南東部の最重要道路・国道55号線が通っています。国道55号線です。国道55号線はとても走りやすい道路です。

駅を示す案内標識は、阿波海南駅ではなく、海南駅となっていました。

駅前の交差点から見た阿波海南駅です。訪れた時はほとんど人がいませんでしたが、DMVが開業すれば賑わうでしょうか。

阿波海南駅の全体像です。

駅前のバス乗り場

海陽町営バス

駅前の交差点の東側に、海陽町営バスのバス停「海南駅前」がありました。こちらも阿波海南駅ではなく、海南駅なのですね。

いろいろな方面へのバスが運行しているようです。

南部バス(徳島バス南部)

一方、南部バス(徳島バス南部)のバス停は、駅から約100m北側の離れたところにバス停がありました。バス停名称は駅前ではなく「海南高校前」バス停です。

バスは1~2時間に1本運行しています。あれ、ここには「海部高校前」停留所と書かれています。「海南高校前」?「海部高校前」?どちらが正しい名称なのでしょうか?

このバスは牟岐駅~甲浦駅を結んでおり、JR牟岐線牟岐駅以南と阿佐海岸鉄道阿佐東線と並行して走るバス路線です。

阿波海南信号場?

DMV開業によって、阿佐海岸鉄道阿佐東線は阿波海南~甲浦間の運行となりますが、2020年1月17日に開かれたDMVに関する技術評価検討委員会1)によりますと、阿波海南と甲浦は駅ではなく信号場という位置づけになるようなのです。

出典:DMVに関する技術評価検討委員会 会議資料1)

技術評価検討委員会の資料を見ますと、海部と宍喰はそれぞれ海部駅宍喰駅と記載があるのですが、阿波海南と甲浦は阿波海南信号場甲浦信号場と書かれているのです。阿波海南信号場?

つまり、阿波海南と甲浦では乗客の乗り降りはモードインターチェンジを経由してバスモードのバス停で行うため、鉄道としては阿波海南と甲浦には駅はない、ということになるのでしょうか。

鉄道に関する技術上の基準を定める省令3)によると、信号場とは次のようになっています。

第二条 八 信号場 専ら列車の行き違い又は待ち合わせを行うために使用される場所をいう。

出典:鉄道に関する技術上の基準を定める省令

鉄道として、JR牟岐線は阿波海南駅、阿佐海岸鉄道としては阿波海南信号場となるということでしょうか。起点・終点が信号場でかつ他の路線と接続していない鉄道路線というのは今までに存在したのでしょうか。珍しい、と言いますか初めての例のような気がしますがどうでしょうか?

信号場好きの私としては、胸が熱くなりますね。

追記(2020年6月16日)

DMV開業準備のため、JR牟岐線が7月18日(土)より牟岐駅~海部駅間においてバス代行輸送を行うことがJR四国より発表されました。

牟岐線 牟岐駅・海部駅間バス代行輸送について – JR四国

DMVに関しては以下の記事が詳しいので紹介します。

【JR四国】牟岐線・牟岐〜海部間でバス代行輸送を実施。阿佐海岸鉄道DMV運行開始に向けた工事のため(2020.7.18〜) : 阪和線の沿線から
JR四国の牟岐線の牟岐〜海部間において、海部駅で接続する阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ヴィークル)導入に向けた工事に伴い、7月18日(土)より当面の間、全列車の運休及びバス代行輸送を実施することを発表しました。牟岐線 牟岐駅・海部駅間バス代行輸送について

この代行輸送により、阿波海南駅~海部駅間を普通の列車(気動車)で乗ることができるのは7月17日(金)までになるようです。

[参考文献]
1)『DMVに関する技術評価検討委員会 会議資料』<https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001325291.pdf>
2)『第5回DMV導入協議会会資料』<http://asatetu.com/wp-content/uploads/2020/02/%EF%BC%88%E8%B3%87%E6%96%993%EF%BC%89%E7%AC%AC5%E5%9B%9E%E9%98%BF%E4%BD%90%E6%9D%B1%E7%B7%9ADMV%E5%B0%8E%E5%85%A5%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A%EF%BC%88PP%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%89.pdf>
3)『鉄道に関する技術上の基準を定める省令』<https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=413M60000800151>

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