
岡山(山陽)と米子(山陰)を結びJR伯備線の途中駅であり、姫新線と芸備線の列車が発着する中国山地の真ん中に位置する新見駅。
新見駅13時1分発、芸備線 備後落合駅行きの電車に乗車します。

備中神代(びっちゅうこうじろ)駅。ずっと「じんだい」と思っていたのですが「こうじろ」と読みます。正式にはこの備中神代駅から備後落合・三次・広島方面が芸備線なのですが、芸備線の列車はすべて伯備線に乗り入れて新見駅を発着しているため、実質、新見駅が芸備線の出発駅になります。

中国山地を西に進んでいきます。並行して中国自動車道も通っているので時々見えます。それなりに家も多いイメージ。

ずーっとこのような風景が続いていきます。

広島県に入りました。広島県庄原市にある東城駅です。中国自動車道の東城IC(インターチェンジ)もあるので、自動車を運転される方はご存じの地名かと思います。道路交通情報でよく冬にチェーン規制の区間としてこの東城ICが出てきますよね。
この東城駅でそれなりに乗っていたお客さんもどっとおり、乗客は数人になります。新見駅から1日6本(土休日は5本)運行していた芸備線も、この備後落合駅からたった3往復になります。

芸備線はこの東城駅から山がちの区間を通っていきます。
同じ広島方面へ向かう中国自動車道も芸備線から離れていきます。中国自動車道は東城から庄原方面を西へ向かうのに対し、この芸備線は庄原へ向かうのは同じものの北側を大きく迂回していくためです。

この東城駅~備後落合駅間はJR西日本の中でも特に利用者が少ない区間として一部では有名となっています。
鉄道の利用者の多さを表す指標として平均通過人員(輸送密度)というものがあります。東城~備後落合間の2019年度の平均通過人員(輸送密度)はたった11人/日1)と、日本で最も少ない輸送量ではないかと思われる区間です。それぐらい利用者が少ないのです。

東城から先、備後落合間の乗客は鉄道ファンの方っぽい人たちでした(自分も

内名(うちな)駅に貼ってあった張り紙。ウチな?

終点、備後落合駅に到着。

木次線(島根県方面)、芸備線(広島県方面および岡山県方面)への路線が集う、(秘境の)ターミナル駅です。
備後落合駅の詳細および続きはこちら⇒『[鉄道名所1] 秘境のターミナル駅 備後落合駅』
追記(2021年6月30日)
にっこーけんさんが、まったく同じ区間 新見→備後落合間を実際に乗車して解説されている動画をアップされましたので、リンクを貼っておきます。とてもわかいやすく面白い動画なのでおススメです!
▽【営業係数100000】乗客は私一人だけ:赤字ローカル線の極致、芸備線の旅(新見-東城-備後落合)【VOICEROID鉄道】 – YouTube
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参考文献
1)『データで見るJR西日本2020 P.56-59 区間平均通過人員および旅客運輸収入(2019年度)』<https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2020_08.pdf>-2021年5月21日閲覧
2)『JR西日本の「廃止されるかもしれない」路線とは? | 鉄道プレス』<https://207hd.com/post-14376/>-2021年5月21日閲覧
3)『区間別平均通過人員(輸送密度) および 旅客運輸収入(平成29年度 -JR四国』<http://www.jr-shikoku.co.jp/04_company/company/kukanheikin.pdf> 2019年7月28日閲覧
4)『輸送密度の推移 2018年度 – JR北海道』<https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/past/01_2018.pdf>-2021年5月21日閲覧
なお、2018年に廃止になった三江線は平均通過人員(輸送密度)が163 人/日2)、
2020年に廃止になったJR北海道の札沼線 北海道医療大学~新十津川間の2018年度の平均通過人員(輸送密度)が62 人/日4)でした。