「前編」の続きです。
出雲坂根駅の三段スイッチバックを通過し、三井野原駅へ向かいます(現在の位置は、上図の⑤)。
進行方向右側の車窓から。先ほど通った出雲坂根駅がはるか下、遠くに見えます。短い距離で急激に列車が登ってきたことを示しています。このようなスイッチバックがなければ、鉄道は短距離で坂を上り下りすることはできません。
急勾配の坂を登って行きます。右側遠くに赤い橋が見えてきました。国道314号線の奥出雲おろちループです。
比較的長いトンネルを2つ通過していきます。このあたりの区間が奥出雲おろち号の見どころなので、乗客も立って進行方向トンネル出口の方向を見つめていきます。ボランティアの方の解説も続きます・。ゴゴゴゴッッッ、、、という轟音が、気分を高めていきます。
そしてトンネルを抜けると、眼下にはとぐろを巻くオロチのような道路が。先ほど遠くにあった国道314号線奥出雲おろちループです。乗客から歓声が沸きます!
先ほど見えた赤いアーチ橋も見えました。かなり遠回りしてですが、急勾配を上がってきました。ここで列車は超徐行運転。
撮影スポットになります。写真では伝わりにくいと思いますが、かなりの高所を走っております。
団体のお客さんは、次の三井野原駅で下車(おそらく観光バスが待っていたのだと思います)。乗客の大部分がここで降りたので、賑やかだったのが一転、静かになりました。
せっかくなので列車の先頭へ。ガイドさんらと終点・備後落合駅に向かう線路を見続けます。
備後落合駅
そして、秘境のターミナル駅「備後落合駅」に到着です。ここでは、芸備線の新見(岡山県)方面と、三次(広島県)方面に乗換ができますが、2時間程度待つ必要があります。
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私は、行きたいところがあったので、折り返しの奥出雲おろち号に乗ることにしました。
復路
既に買っていた切符で、出雲横田まで乗ることにします。
奥出雲おろち号、備後落合 12:59 → 出雲横田 14:25
客車側の車内の様子。おろち号は、同じ席番号の席が2つあり、トロッコと窓付きの客車、どちらにも乗ることができます。ずっとトロッコに乗っていれば、こちらの客車に座ることはありません。1席分の指定席で事実上2席使えるという、ものすごく贅沢なシステムとなっています(物理的に同時には使えない)。
行き(往路)の車内で買った笹ずしを食べます。美味しいです。
延命水を使ったコーヒーを、往路の車内に続いて、復路の車内でも購入します。延命する~。
団体さんのいた賑やかな往路に比べ、復路は乗客が少ないことからアットホームな雰囲気でした。コーヒー等を販売するおばあちゃんといろいろ話をしながら、三段式スイッチバックの分岐器が転換するところをみんなで見つめます。こういうふれあいが面白かった。
出雲坂根駅
三段式スイッチバックを経て、出雲坂根駅へ到着しました。反対方向(備後落合駅)へ向かう列車と行き違いを行います。
②の出雲坂根駅は線路が2線あるので、三段式スイッチバックでは②でのみ列車の行き違いをすることができます。行き違いする列車はどちらも折り返し運転をするという面白い構造。
数分停車する出雲坂根駅では、焼き鳥延命の里を購入。美味しい。
そして、再度列車に乗り込み、出雲横田駅へ向かいます。
八川駅
松本清張原作の映画『砂の器』では、当駅の駅舎が亀嵩駅(同じ木次線沿線の駅)として使用されたとのことです。
出雲横田駅
奥出雲おろち号とサヨナラをして、出雲横田駅で下車。
駅舎は風格のある建物となっています。80年以上前に建てられたとか。
via:出雲横田駅|奥出雲おろち号【JR木次線トロッコ列車】 | 出雲の國・斐伊川サミット
http://www.hiikawa-summit.info/orochi/station/12.html
これで奥出雲おろち号の旅は終わりです。この後は、駅から徒歩15分の「奥出雲たたらと刀剣館」に行きました。
奥出雲たたらと刀剣館
鉄を造る製鉄の技術「たたら」の博物館です。ジブリ映画「もののけ姫」が好きな人は、この博物館に行くとテンションが上がると思った。
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