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北陸新幹線 敦賀~金沢間 建設工事の様子 2019.07

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令和4年度末(2022年度末)の完成・開業を目指して工事が進んでいる、北陸新幹線 敦賀~金沢間。建設工事の様子を見に行ってきました。

北陸新幹線って?|石川県 北陸新幹線ホームページ

敦賀駅

敦賀駅は、福井県敦賀市の中心駅で、JR北陸本線と小浜線が分岐しています。現在、この敦賀駅では、以下の特急が多数運行しています。

  • 特急サンダーバード:大阪・京都~福井・金沢を直通
  • 特急しらさぎ :名古屋・米原~福井・金沢を直通

敦賀駅は、2022年度末開業(予定)時点で北陸新幹線の西端になる駅です。北陸新幹線 敦賀~金沢が開業すると、これら直通の特急がなくなり、大阪・京都・名古屋・米原方面~福井・金沢方面の移動には、敦賀駅での乗り換えが必要になる予定です。

現在の北陸新幹線敦賀駅の様子。在来線敦賀駅に隣接しており、高架橋の柱を構築しているようです。新幹線敦賀駅は島式2面4線になります。

これは在来線敦賀駅から撮った写真ですが、新幹線の駅が隣接しているといっても、ちょっと離れています。そのため、在来線特急用の線路を新幹線のホーム下に設置して、新幹線と特急の乗換を便利にすることが予定されています1)

柱と杭の接合部を地中で結ぶ梁(地中梁)が思いっきり、地上に飛び出ています。後で地中梁の上まで地面を盛っていくのでしょうか?と思ったのですが、「北陸新幹線レポート(第2号)2)の図面を見ると、梁ではなく電車を通す路盤みたいなもののようです。

敦賀駅より新大阪側についても、(おそらく)高架橋の工事が行われています。橋脚でしょうか。

南越駅(仮称)

南越駅(仮称)は福井県越前市に建設中の駅で、敦賀~金沢間で唯一在来線の駅に併設しない単独駅です。最寄り駅はJR北陸本線の武生駅(特急停車駅)で、南越駅(仮称)も旧・武生市の範囲です。

ホームは真ん中に通過線2線を挟んだ相対式2面4線の駅です。主に東海道・山陽新幹線ののぞみがとまらない駅の構造で、私鉄でいえば阪急六甲駅や近鉄瓢箪山駅のような構造です。

工事の様子を見に行くには行きづらい場所であり、JR武生駅から福井鉄道バス(池田線)に乗って見に行く必要があります。

※バスの本数はかなり少ないですので、福井鉄道バスホームページから時刻表を確認の上ご利用ください。乗換検索サイトでは、NAVITIMEは対応しています(福井鉄道バスがNAVITIMEと連携)が、Yahoo!地図や路線情報、Google マップは対応していません。

福井鉄道バス(池田線)「庄田」バス停を降りると、走ってきた道路(県道201号菅生武生線)と北陸新幹線が交差するところに橋脚が建てられていました。ここは南越駅(仮称)よりも敦賀側になります。

第2庄田Bvと書かれていたのでこれは「第2庄田架道橋」という名前のようです。架道橋の桁(橋梁)が架けられはこれからですね。

さらに、北側へ南越駅(仮称)・金沢方面に歩いていくと、ラーメン高架橋が防音壁まで完成していました。

さらに北側へ歩いていくと、高架橋の幅も広がっていきます。南越駅(仮称)に近づいたようですね。両手をばんざいしたような特徴的な橋脚が。両手(?)部分はホームを受ける部分でしょうか。

あまり近づけませんでしたが、おそらくここが駅のようですね。さきほど降りた庄田バス停から約900mほどの距離です。

スマホのパノラマ機能で撮ってみました(ちょっとズレましたが)。何これ面白い。

高崎起点438km991m

「高崎起点438km991m」、北陸新幹線の起点 高崎駅から438km991mの箇所です。どこかといいますと、福井県道2号武生美山線と北陸自動車道との交点付近です。

なんと!このように看板が設置されています。おそらく北陸新幹線の工事が進むと邪魔で撤去されてしまうと思いますので、見られるのは今だけでしょうか?

この看板は、 福井鉄道バス (南越線)「北村」バス停付近にあります(北村バス停へはJR武生駅、福井鉄道越前武生駅からバスが出ています)。

付近は、まだ構造物が建てられていません。写真は 「高崎起点438km991m」 から金沢側を見たもの。これは杭の施工を行っているところでしょうか?

「高崎起点438km991m」 から敦賀側。北陸新幹線のルート図を見る限り、北陸新幹線は北陸自動車道と鋭角で交差するようなので、北陸新幹線が北陸自動車道を跨ぐ部分は、大規模な橋梁が設置されるかもしれません。

北陸自動車道との交差付近でしょうか。北陸自動車道の盛土斜面が掘削されていました。ここに北陸自動車道を跨ぐ橋梁の橋脚が設置されるのかもしれません。

福井駅

福井駅は、福井市の中心駅(代表駅)。JR北陸本線、JR九頭竜線(越美北線)、えちぜん鉄道、福井鉄道が乗り入れているターミナルです。北陸新幹線の駅は島式1面2線で、JR北陸本線・九頭竜線 福井駅の東側に設置されます。

既に完成しているラーメン高架橋。実は、2018年6月23日まで、この北陸新幹線用の高架橋はえちぜん鉄道福井駅の仮駅舎として使用されていました。

新幹線の高架橋をえちぜん鉄道福井駅として利用していた時期の様子は以前作成した記事で紹介しています。

完成済のラーメン高架橋より敦賀側の様子。こちらは現在、柱等までの構築が進んでいるようです。次は梁の設置でしょうか。右に見える赤い建物が、現・えちぜん鉄道の福井駅となっています。

さらに南側(敦賀側)、どうも柱までの構築が終わったようです。

さらに南側に行ったところにある、城の橋通り。ここには北陸新幹線の架道橋が設置される予定です。

福井駅より北側(金沢側)。JR北陸本線(在来線)から撮った写真。正面に見えている高架橋はえちぜん鉄道の高架橋で、北陸本線とえちぜん鉄道の間に、北陸新幹線の高架橋が建設されます。

第1竹田川橋りょう・第2竹田川橋りょう

北陸新幹線の福井駅~芦原温泉間。芦原温泉のすぐ手前でS字でクネっている竹田川を3回渡るので3つの橋梁があります。そのうちの一つが第1竹田川橋りょう(最も芦原温泉寄り)3)

柱を中心として、橋を両側にどんどん伸ばしていく工法のようです。これは片持ち張出し架設工法(やじろべえ工法)4)というものでしょうか?

第1竹田川橋りょうと第2竹田川橋りょうの間の部分です。ここは桁式高架橋のようです。

電車に乗りながら撮影したため曖昧で申し訳ありませんが、おそらくこれが第2竹田川橋りょうです(第1竹田川橋りょうより福井駅側)。こちらもおそらく片持ち張出し架設工法(やじろべえ工法)だと思います。

第2竹田川橋りょうは長さが341mで、福井県内の北陸新幹線の河川橋として2番目の長さです3)。また、橋脚と後脚の間(径間)が最長125mで、同様の形式の国内鉄道橋でゃ最も長いものになります。5)

芦原温泉駅

芦原温泉駅は、福井県あわら市の駅で、芦原温泉の玄関口です。ただし、実際の芦原温泉の温泉街の最寄り駅は、えちぜん鉄道三国芦原線のあわら湯のまち駅が最寄り駅であり、あわら湯のまち駅へ鉄道で直通できるのは福井駅からです(芦原温泉駅から温泉街へは京福バスを利用することになります)。

JR芦原温泉駅の真ん中あたり、横で工事を行っていますが、まだ柱などの施工は行われていない模様。

駅の南側の様子。このエリアは進捗が遅そうです。

駅の少し北では、足場か何かが組まれていました。これから柱の工事でしょうか?

建設中の敦賀駅・南越駅(仮称駅)・福井駅・芦原温泉駅・加賀温泉駅・小松駅の中では、最も工事の進捗が遅いのではないかと思います。

さらに北側では、囲いがなくホームから工事の様子が見えます(写真は列車内からですが)。仮土留め工を行っており、杭は打設済みのようです。

加賀温泉駅

加賀温泉駅は、石川県加賀市にある駅。勘違いしそうですが、加賀温泉という温泉があるのではなく、粟津温泉、片山津温泉、山代温泉、山中温泉の4つを加賀温泉郷と呼んでいます。

JR北陸本線加賀温泉駅ホームからみた工事の様子です。ラーメン高架橋は柱まで作られています。正面に小さいT型の橋脚がありますが、駅の階段かエスカレーターを受ける橋脚だと思います。

幅広い橋脚があります。加賀温泉駅は、南越駅と同じ通過線ありの2面4線の駅なので、規模が大きいです。

『加賀温泉StBL』と張り紙がしてあったので、『加賀温泉駅高架橋』のようで、手前がホームのようです。真ん中の桁にはCtp2と書いてあったので、PC桁(プレストレスト・コンクリート桁)です。

ラーメン高架橋の地中梁を施工していました。左がコンクリート打設後、右がまだ鉄筋だけの状態です。なかなか珍しいものが見れました。

気になったのは、ラーメン高架橋の柱の側面から、4本棒のようなものが出ていました。これは何なのでしょうか。気になります。

なお、加賀温泉駅より芦原温泉駅側には大規模な擁壁?のようなものがありました。おそらくこれは保守基地のようです6)

小松駅

小松駅は石川県小松市の中心駅です。北陸新幹線は相対式2面2線の駅となり、JR北陸本線(在来線)小松駅に隣接して設置されます。

建設中の駅の様子。 現・北陸本線小松駅と駅東口駅前広場の間に、北陸新幹線の駅が建設中です。

建設中の駅の下をくぐって、現小松駅と東口駅前広場を行き来することになっています。

在来線(JR北陸本線)のホームから建設中の新幹線を見た写真です。軌道部分の路盤RCがはっきり見えました。また、防音壁についても支柱だけ建てられている状況です。

なお、駅の東側には『こまつの社・わくさくコマツ館』という建設機械・産業機械のメーカー「小松製作所」の企業ミュージアムがあります。

そう、小松製作所はその名の通り、小松市発祥の企業なのです。

こまつの杜・わくわくコマツ館|石川の観光スポットを探す|ほっと石川旅ねっと – 能登・金沢・加賀・白山など、石川県の観光・旅行情報

小松駅より金沢側には、T形の桁がたくさん製作されていました。おそらくPC桁だと思います。

手取川橋梁

手取川橋梁とは、小松駅~金沢駅間にある手取川をまたぐ橋梁で、 北陸新幹線 敦賀~金沢間では最長となる558mの橋梁です。

2019年6月25日に橋がつながったことを祝って連結式が行われました7)

実はこの手取川橋梁を見に行くのもなかなか大変でして、JR北陸本線美川駅から約3キロ歩いて見に行きました。

美川駅から手取川橋梁を見に行く途中で見た、手取川橋梁より北側(金沢側)にある高架橋。かなり高架橋が出来ているようでした。

手取川橋梁より北側の工事の様子は、下記のサイトが詳しいです。
北陸新幹線 手取川橋梁 北側 2019.5|金沢まちゲーション

手取川橋梁を見に行くために、国道8号線金沢西バイパスの手取川大橋を目指します。

国道8号線手取川大橋から撮影した、手取川橋梁。手取川橋梁は、張り出し仮設工法(やじろべえ工法)で建設されています。

手取川橋梁は張り出し架設工法(やじろべえ工法)と言われる工法で建設されています。
橋脚の頂上部から両端に向かってバランスを取りながら水平に伸ばしていき接続していくもので、やじろべえに似ています。

出典:北陸新幹線 手取川橋梁 本体 2019.6|金沢まちゲーション<https://kanazawamachigation.com/hokurikushinkansen/30127/>2019年7月19日閲覧

それぞれの橋脚から両端に向かって橋を伸ばしていくのですが、その橋がすべてつながったのが前述の通り、2019年6月25日です。

この連結が完了した手取川橋梁をまたパノラマで撮影。

おまけ

北陸新幹線とは関係ないですが、手取川橋梁の写真を撮り終えた後、またJR美川駅まで歩いて戻るのも面倒なので、Yahoo!地図アプリで楽に帰れる方法がないか探しました。

すると、1日にたった3便しかない能美市のコミュニティバス「のみバス」のバスにちょうど乗れることがわかったので、手取川大橋の南詰からちょっと歩いたところにある「能美工業団地」バス停から、JR北陸本線能美根上駅までバスで楽に戻ることができました。
※のみバスは Yahoo!地図アプリやGoogleMapは対応していますが、NAVITIMEは対応していないようでした。南越駅(仮称)を見に行った時の福井鉄道バスとは対応状況が真逆でした。

初めて訪れる土地のバスを探すのは至難の業です。このように土地勘のない場所で公共交通を簡単に検索できる Yahoo!地図アプリは本当にすごいと思います。GPSも組み合わせれますし、便利な世の中になりましたね。

Yahoo!地図アプリ、本当おススメですよ!

[参考文献]
1)『北陸新幹線敦賀開業で、在来線特急は福井乗り入れせず。JR西日本社長が明言 | タビリス』<https://tabiris.com/archives/hokuriku-shinkansen20180920/>2019年7月16日閲覧

2)『北陸新幹線レポート(第2号)』<http://www.pref.fukui.lg.jp/doc/shinkansen/report_d/fil/number2.pdf> 2019年7月16日閲覧
3) 『竹田川には3つの橋りょうを架設します|マイ広報「ふくい」』<https://fukui.mykoho.jp/article/%E7%A6%8F%E4%BA%95%E7%9C%8C/%E5%8C%97%E9%99%B8%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88-%EF%BD%9E%E9%9F%BF%E3%81%8F%E3%81%A4%E3%81%A1%E9%9F%B3%E3%80%81%E5%BA%83%E3%81%8C%E3%82%8B%E6%9C%AA%E6%9D%A5/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E5%B7%9D%E3%81%AB%E3%81%AF3%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%A9%8B%E3%82%8A%E3%82%87%E3%81%86%E3%82%92%E6%9E%B6%E8%A8%AD%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99/>2019年7月18日閲覧
4)『北陸新幹線 木場潟高架橋 2019.5|金沢まちゲーション』<https://kanazawamachigation.com/hokurikushinkansen/30213/>2019年7月18日閲覧>2019年7月18日閲覧
5)『北陸新幹線、橋脚間が日本最長鉄道橋 福井・あわらの第2竹田川橋りょう | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE』<https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1028478?f=y>-2020年3月8日閲覧
6)『北陸新幹線(金沢・敦賀間)電気設備概要図』(PDFデータ5枚目)<https://www.jrtt.go.jp/03tender/pdf/ShinkansenS20171012.pdf> 2019年7月18日閲覧
7)『石川県 北陸新幹線の手取川橋梁が連結 石川・川北|北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ』<https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000020170>2019年7月19日閲覧

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